日本の著作権法とAI学習の現状
日本の著作権法第30条の4は、「情報解析」を目的とする著作物の複製等を広く認める規定です。この規定により、AIによるWebコンテンツの学習目的での収集は、原則として著作権侵害にならないとされています。
しかし、これには重要な例外と限界があります。
著作権法30条の4の例外
以下の場合には、AIによる学習目的の収集でも著作権侵害を主張できる可能性があります:
① 著作権者が明示的にオプトアウトした場合
2023年以降の改正議論では、「著作権者がオプトアウトを明示した場合は学習対象から除外すべき」という方向性が示されています。robots.txtへのDisallow設定がオプトアウトの証拠となります。
② 技術的保護措置を回避した場合
ログイン認証やCAPTCHA等の技術的保護措置を回避してコンテンツを収集した場合は、著作権法第120条の2(技術的保護手段の回避)に該当する可能性があります。
③ 収集したデータを享受目的で利用した場合
法第30条の4は「享受を目的としない場合」に限定されています。AIが収集したコンテンツをそのまま出力(享受させる)場合は、著作権侵害となりえます。
訴訟証拠として必要なもの
将来の法的措置に備えて、今から保全しておくべき証拠:
- AIボットのアクセスログ:日時、IPアドレス、User-Agent、アクセスURL
- robots.txtの設定記録:いつDisallowを設定したか
- コンテンツの著作権表示:作成日、著作者名の記録
- 収益への影響:アクセス数の減少、収益の変化
- AI出力での無断利用証拠:自コンテンツがAIに再生成された事例
AI Access Monitorの証拠ログ機能
AI Access MonitorのProプランでは、AIボットのアクセスをタイムスタンプ付きで記録し、法的手続きに利用できる形式でエクスポートする機能を提供しています。
実際に訴訟になった事例
海外では、2023〜2024年にかけてNYT対OpenAI、Getty Images対Stability AIなど複数の訴訟が提起されています。日本でも2025年以降、著作権者団体がAI企業に対して使用料の支払いを求める動きが本格化しています。
今できる最善の対策
- robots.txtにAIボットのDisallowを設定(オプトアウトの意思表示)
- AIボットのアクセスログを継続記録(証拠保全)
- コンテンツに著作権表示を明示
- AI Access Monitorでアクセス状況を可視化